解説:アビオニクス基板「ヒコロボ」― 手動と自動を切り替える

執筆者:

カテゴリ:

,

SLEIPNIR-ZERO の機体に搭載する電装は、自作のアビオニクス基板(通称:ヒコロボ基板)にまとめます。この記事では、この基板の役割と設計を解説します。

核心:手動と自動の切り替え

この基板の最も重要な機能は、操縦系統の切り替えです。プロポの受信機から来る 6 チャンネルの操舵信号と、マイコンが生成する制御信号を、4053(アナログマルチプレクサ IC)で選択してサーボへ届けます。

受信機の手動6chとマイコンの自動6chを4053マルチプレクサで選択してサーボ・ESCへ出力するブロック図
操縦系統の切り替え。手動側はマイコンを経由しない

自動制御の実験では、制御則のバグや同定不足で機体が変な動きをすることが十分あり得ます。そのときにマルチプレクサを手動側へ切り替えれば、マイコンを経由しない生の操縦信号で機体を取り戻せます。ソフトウェアがどれだけ壊れても操縦者の手が最後に残る、という安全設計です。

1枚にまとめる理由

受信機・マイコン・センサ・サーボをジャンパ線でつないでも動きはします。しかし機体は離着陸のたびに振動と衝撃を受けるので、ジャンパ線の接触不良は空中でのトラブルに直結します。基板に起こすことで、配線の固定(信頼性)、重量と体積の削減、同じものをもう一式作れる再現性が得られます。

拡張コネクタ

センサの増設用に、I2C・SPI・アナログの各インタフェースコネクタを用意しています。BME280(気圧)と BNO055(IMU)には専用のコネクタがあり、テレメトリ送信機系のセンサ構成をそのまま受けられます。マイコンは Raspberry Pi Pico のフットプリントに加えて Seeed XIAO も載せられるようにしてあります。

設計と製造

設計にはオープンソースの基板 CAD である KiCad を使っています。リポジトリには回路図・基板データに加えて、製造発注に使うガーバ・BOM・部品座標データも含まれており、基板製造サービスにそのまま出せる状態で管理しています。

設計データは waiteu-git/hikorobo で公開しています。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

WordPress Appliance - Powered by TurnKey Linux