効きの正規化。軸ごとの舵の効きをスロットル指令の関数 k(スロットル) としてテーブルで持ち、制御出力を k で割ってから舵に渡します。これでループ全体の利得がスロットルに依らず一定になり、ゲイン調整が1組で済みます。ピッチ側では、後流がエレベータを直撃することによるスロットル起因の機首外乱も前置きで打ち消します。
軸ごとのループ構成。ピッチは姿勢一定の PD 制御(静的不安定だった初期機体を能動安定化するために組んだ構成で、静安定を確保した現在の機体では姿勢保持として働きます)、ヨーは方位保持の PD、高度は外側ループとしてスロットルの PI で保ちます。対気速度を測るピトー管が無いので、本来の「速度保持」の代わりに「スロットル→高度」の関係で代用しています。
制御のブロック線図。u_thr が2軸のゲインスケジュール変数を兼ねる
状態量はどう作るか
制御に使う高度と上下速度は、気圧計と加速度計の相補フィルタで融合します。気圧高度は室内の気流やドアの開閉、プロペラ後流で数十 cm 単位のノイズが乗るため、短期は加速度の積分を信じ、長期のドリフトだけを気圧で引き戻す配分です。